utukare’s blog

朝はスギ、夜はダニを摂取するアレルギー体質マン。免疫療法によりスギ花粉もダニも克服しようと奮闘中。

集団をまとめるためにリーダーがするべき2つのこと

組織のリーダーや集団のまとめ役、そういったポジションにある方へ向けて、人をまとめる、人を動かすコツを述べていきます。

 

集団をまとめる、集団を動かすコツ

1.方向を示す

2.集団に議論をさせる・考えさせる

 

究極的には上の2つだけです。

詳細を述べていきます。

まず1の「方向を示す」ですが、リーダーとなったあなたはまず最初にどういうことを実施したいか、成し遂げたいかを組織、或いは集団に伝えます。曖昧に「こういうことやろうと思ってるんだけど」ぐらいのものでも構いません。大切なのは、自分の想い、考えを皆に伝えることです。その際には以下のポイントがあります。

 

・大きな枠組みから話し始めて徐々に細かい話を展開する

 

このあたりはプレゼンのコツになりますが、ストーリー・論理性の話です。

ストーリー・論理性を持たせるためには大きな(抽象的な)話から始めて段々と具体的な話に落とし込んでいく方法が基本となります。

利益を2倍にすることがミッションの社長であれば、演説の冒頭で利益を2倍にするための方策、例えば「仕入れ先の変更」、「従業員の教育方針の変更」などをいきなり従業員に伝えるのは良くありません。そこが注目されてしまい、もっと大事な根本原因を認識されないまま終わる可能性があるためです。

そのため、利益を2倍にしなければいけない会社の背景や、時代の流れなんかも有効ですが、根本から話を始めることをおすすめします。話にストーリーがあると、聞き手は一連の流れとして話を受け止めることができるため、次で述べる、「集団に議論させる・考えさせる」に活きてきます。

勿論、話の展開の仕方として結論を先に言うやり方もありますが、どんな話の展開をするにしても、リーダーは原因の原因、課題の課題、物事の本質を見抜き、組織・集団に伝える必要があります。

 

本質を見抜く方法論は以下の2つがあります。

・なぜ?を可能な限り繰り返す

・現状の「不」を考える

 

1つ目は「なぜ?」を可能な限り繰り返し自問自答する方法です。

例えば、利益が上がらないという問題に対して原因の本質を考えます。

利益が上がらない

↓なぜ?

売上が上がらない

↓なぜ?

競合先に顧客がとられている

↓なぜ?

自社主力商品の品質が劣る

↓なぜ?

優秀な開発社員が競合先に流れている

↓なぜ?

競合先のブランドイメージが良い

↓なぜ?

競合先の商品は市場に広く浸透している

↓なぜ?

価格が安い

↓なぜ?

仕入れが安く済んでいる

↓なぜ?

海外から取り寄せている

 

このように「利益が上がらない」という問題の原因を追求していくと、そこに潜んだ問題が次々と出てきて、最終的には仕入れ先の変更という課題が浮かび上がります。どこまで「なぜ?」を繰り返せば良いかは判断が難しいところですが、既にあがっている問題へとループしてしまうようなら、そこが最終着地点だと考えられます。先ほどの例では「仕入れが安く済んでいる」→「海外から取り寄せている」の後に「なぜ?」を続けると「仕入れが安く済む」というループに入ると仮定しました。当然、時間があるならば捻り出してでも別の解を見出し、どこまででも「なぜ?」繰り返すのがベストです。それによって頭の整理、今まで見えていなかった問題に対する気づきが得られる可能性があります。

 

2つ目の、現状の「不」を考えるのも有効な手法です。「不」とは不満、不足、不自由、不利益など、「不」が頭につく言葉を指します。従業員が抱えている不満は何か、顧客にとって不足しているものは何か、サービスを受ける人が不自由に感じているのは何か、そういった「不」をできるだけ数多く挙げることで、現状を打破する方策を考えます。

 

上で挙げた、物事の本質を見抜くことは非常に大切なことです。本質を見抜くのが早ければ早いほど、それは組織・集団のスピード感を生み、他社、競合に対するアドバンテージになります。

 

ここまでがリーダーの役目「方向を示す」の説明になります。

 

続いて、リーダーの役目「集団に議論をさせる、考えさせる」を述べます。

リーダーは現場に動いてもらう必要があるため、現場が動くための判断材料・ネタを現場へと提供します。この第一ステップがここまで説明してきた「方向を示す」ですが、そこで終わらず、必ず議論の場を設けて現場に考えさせる必要があります。「方向を示す」ことにより、組織が抱えている問題、世の中の動き、その中でリーダーが取り組みたいと考えていることを現場は吸収します。しかし、大概は吸収しただけで終わり、組織は伸びていきません。なぜなら現場が考えていないからです。上から下への一方通行では組織は成長せず、下から上への流れを起こさせることが組織にとって非常に重要です。必ず現場で議論させ、考えさせ、「自分事」として捉えてもらいます。その、議論をさせるまではリーダーの仕事です。自分の想いを伝えただけでリーダーの仕事は終わりではありません。繰り返しになりますが、リーダーは現場に考えさせ、現場を成長させることが仕事です。

 

本記事は、「方向を示す」、「集団に議論をさせる、考えさせる」というリーダーが果たすべき2つの役割について述べてきました。

途中プレゼンのコツなども挟んだように、リーダーが求められる能力は非常に多岐に渡ります。しかし、多くはセンスの問題ではなく技術の問題で、練習によって身につけられる能力だと私は考えています。

自分の意思でリーダーになった人も、自分の意思に反してリーダーになった人も、リーダーの役割について考えるきっかけになれば幸いです。

 

(これを読んでるリーダーに考えさせるきっかけを作ったから真のリーダーは私?、、なんて)